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ニュース > 証し
| 万民ニュース   第 53 号 | HIT 11197 | DATE 2007-06-24
 
[海外リポート] 聖地巡礼に参加して



四條順子執事(万民中央教会.翻訳局)

私は2005年4月からソウルの万民中央教会の翻訳局で働いている四條順子と申します。堂会長イ・ジェロク牧師の著書、礼拝説教の原稿、教会の雑誌、新聞などの翻訳・監修の仕事を主にしています。
この度、2007年度マンミン聖地巡礼に参加を許されて、15泊16日の長い旅から帰ってまいりました。エジプト、イスラエル、イタリア、スイス、フランスの五カ国を訪問、エジプトを出てカナンの地へ入る道のり、主イエス様の十字架までの足跡、初代教会の遺跡や殉教の地などをたどる恵み深い旅でした。父なる神様は、何の実も結んでいない巡礼者中で一番小さい者の私にも、すばらしい体験を与えてくださいました。

昔の信仰の人々の善を実感

カイロのピラミッド見学を振り出しに、出エジプトのルートをバスでたどりました。驚いたのは、エジプトの砂漠とシナイ半島の荒野の光景でした。高い木もなく、草もまばらな岩だらけの風景が延々と続きます。雨が降らないので針のような葉の草、イエス様がかぶせられたイバラの枝がカラカラに乾燥して白くなっているのを見つけました。
裸の山々、乾いた砂、照りつける太陽・・・こんなところでアブラハムは甥のロトに土地を選ぶ優先権を与えたんだ・・・。不平不満のイスラエルの民を忍耐しながら導き続けたモーセ、エン・ゲディの洞窟で自分の命をつけねらうサウル王を逃がしたダビデ・・・。昔の信仰の人々の善がどれほど偉大なものか、潤いのある国に育った私には想像もつかないことでした。

足元に立たれた方

イスラエルのナザレでの早朝でした。夢かうつつか、誰かがベッドの足元に立っていました。白い衣を着て、口ひげが見えました。顔ははっきり見えなかったのですが、全体の感じで「あ、イエス様だ」と思いました。その方は何かをおっしゃったのですが、私の知らない言葉でした。ヘブル語に似ている言葉でした。私はなつかしさと同時に、何をおっしゃっているのかわからない、というもどかしさも感じました。それで目が覚めました。
後でローマにある使徒パウロの斬首所を記念する教会に行ったとき、そこにあった絵を見て驚きました。イエス様が正面を向いて両手を広げておられる絵が、私が夢で見た方とそっくりだったのです。

カタコンベで聞いた霊の歌

旅をしていると、どうしても祈りが足りなくて窒息状態になります。ローマの宿はペンションの角部屋でした。そこで早朝、ルームメイトのキム・ヒジョン伝道師先生と久しぶりに声を出して祈ることにしました。祈りの終わり頃、今までしたことのない霊の歌が私の口から出るのです。不思議だなあ・・・と思いながら、祈りを終えました。
その日、ローマ帝国時代の迫害の中、地下墓地で信仰を守った初代教会の聖徒たちの住んでいたサン・カリストのカタコンベを訪ねました。入る前にガイドから、カタコンベを巡回して聖徒たちを励まし、信仰を植え、最後は殉教したセシリアという女性の話を聞きました。セシリアは首を切られても三日間生きて、三本の指で三位の神様への信仰を証ししたまま亡くなったそうです。そして、カタコンベに葬られたその遺体が1000年以上経った1599年に発見されたとき、腐敗もせずそのままの姿だったそうです。その話を聞いたとき、私は何とも言えない感動で体が震えるようでした。「私は、死ななければならないのでしたら、死にます。」というエステルの告白が迫ってくるようでした。
説明が終わって、いよいよカタコンベに入ったとたん、私の耳の奥に賛美が響いてきたのです。それはグレゴリオ聖歌のような、静かで物悲しい旋律でした。しかもそれはその朝、私がささげた霊の歌に似ていたのです。それからずっとその旋律は私の心に響き続けています。夜、床につく前など、それに合わせて賛美すると、いつも広々とした海、砕け散る波頭、風、空を横切る鳥のイメージが浮かびます。創造主の神様を思います。何とも言えない平安が私を包んでくれます。

旅の間、残念だったのは、私の韓国語の力ではガイドの説明がよくわからなかったことです。今度は日本の先生方や聖徒さんたちと一緒に行きたい、と切に思いました。
これから「死に至るまで忠実でありなさい。」というみことばを握って、もっと熱く主と魂を愛して、与えられた使命を果たしていきたいという気持ちを固めました。
すべての栄光を父なる神様にささげます。聖地巡礼に行けるよう許してくださった堂会長先生、チョン・グヨン翻訳局長、日本語の翻訳・通訳の方々、日本支教会の先生方・聖徒さんに心から感謝します。


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