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創世記講解 メッセージ > 創世記講解
創世記講解
Title
   創世記講解(86)  
Speaker
   堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
   創 4:10-12
Date
   2012-06-08


[本文]

[創世記4:10-12]
「そこで、仰せられた。『あなたは、いったいなんということをしたのか。聞け。あなたの弟の血が、その土地からわたしに叫んでいる。今や、あなたはその土地にのろわれている。その土地は口を開いてあなたの手から、あなたの弟の血を受けた。それで、あなたがその土地を耕しても、土地はもはや、あなたのためにその力を生じない。あなたは地上をさまよい歩くさすらい人となるのだ。』」


愛する聖徒の皆さん、「創世記講解」八十六回です。
父なる神は弟を殺したカインに悔い改める機会を与えようとされました。カインが自ら過ちを認めて、神に罪を告白することを願われたのです。それで、カインに「あなたの弟アベルは、どこにいるのか。」と問われました。これにカインは「知りません。私は、自分の弟の番人なのでしょうか。」と答えました。自分の悪行を隠すのに汲々として、嘘をつくのをはばからなかったし、神に傲慢な態度で答えたのです。
すると神は、カインがアベルを殺したことを知っておられることを明らかにされます。まさに本文[10節]で「あなたは、いったいなんということをしたのか。聞け。あなたの弟の血が、その土地からわたしに叫んでいる。」と仰せられたのです。
神は、カインがアベルを「どこで」「どのように」「なぜ」殺したかをみな知っておられました。それでもまずはカインに問われることによって、自ら悔い改める機会を与えられました。カインは最後までその機会をつかまなかったのです。
すると神はカインに臨む呪いについて言われます。本文[11-12節]です。「今や、あなたはその土地にのろわれている。その土地は口を開いてあなたの手から、あなたの弟の血を受けた。それで、あなたがその土地を耕しても、土地はもはや、あなたのためにその力を生じない。あなたは地上をさまよい歩くさすらい人となるのだ。」
このみことばは、蒔いたら刈り取りもして、そのわざに応じて報いられる霊の世界の法則が、カインにそのまま適用されるのを見せてくれます。[ローマ2:6]にも、「神は、ひとりひとりに、その人の行ないに従って報いをお与えになります。」とあります。
カインに臨んだ呪いは二つでした。
第一は、「あなたがその土地を耕しても、土地はもはや、あなたのためにその力を生じない」ということです。カインは父のアダムから地を耕す方法を教わりました。当時、アダムが持っていた知識と知恵は非常に優れていたので、カインも地を耕す方法をとてもよく知っていました。それに関しては専門家と言ってもかまわないほど上手でした。このようにカインがいくら上手であっても、土地が、彼のためにその力を生じないなら、良い実を結ぶことはできません。
ここで「土地はもはや、その力を生じない」とは、どういう意味でしょうか? これは土地が認知能力を持っていて、カインを差別待遇するという意味ではありません。農夫が良い地に良い種を蒔いて、いくらよく育てても、神が助けてくださってこそ良い実を得ることができます。つまり、神が適当な雨、風、太陽の光をくださってこそ、作物がよく育ちます。地を耕す人も賢くてまめでなければならなりませんが、根本的には神が良い環境を整えてくださらなければなりません。
ところで、カインはこれからは自分の悪行について、公義に従って報いを受けなければなりません。もし神がカインに地を耕すに良い環境を整えつづけるなら、これは公義に外れることです。したがって、これからは神はカインの作物を自然災害や病虫害から守ってくださることができなくなりました。
その結果、カインがいくら知恵を働かして地を耕しても、自分の力で良い実を刈り取ることはできなくなりました。つまり、神の恵みの中で守られないので、豊かな生活ができなくなったのです。このように「土地はもはや、その力を生じない。」というみことばには、「神の恵みが生活の場から離れたので、豊かな生活ができなくなる」という意味が込められています。
カインが罪を犯す前は、土地は、彼のためにその力を生じました。作物がよく実って、豊かな実を刈り取り、豊かな人生を味わっていました。誰でも神のみことばどおり従うなら、神に導かれて守られることができます。生活の場で実を豊かに刈り取ることができます。

 
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