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講解メッセージ
Title
黙示録講解(70)
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
黙 16:8-15
Date
2008-08-01
黙示録16:8-15
第四の御使いが鉢を太陽に向けてぶちまけた。すると、太陽は火で人々を焼くことを許された。こうして、人々は激しい炎熱によって焼かれた。しかも、彼らは、これらの災害を支配する権威を持つ神の御名に対してけがしごとを言い、悔い改めて神をあがめることをしなかった。第五の御使いが鉢を獣の座にぶちまけた。すると、獣の国は暗くなり、人々は苦しみのあまり舌をかんだ。そして、その苦しみと、はれものとのゆえに、天の神に対してけがしごとを言い、自分の行ないを悔い改めようとしなかった。第六の御使いが鉢を大ユーフラテス川にぶちまけた。すると、水は、日の出るほうから来る王たちに道を備えるために、かれてしまった。また、私は竜の口と、獣の口と、にせ預言者の口とから、かえるのような汚れた霊どもが三つ出て来るのを見た。彼らはしるしを行なう悪霊どもの霊である。彼らは全世界の王たちのところに出て行く。万物の支配者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである。――見よ。わたしは盗人のように来る。目をさまして、身に着物をつけ、裸で歩く恥を人に見られないようにする者は幸いである。――
愛する聖徒の皆さん、<黙示録16章>からは、七年患難を締めくくる最後の七つの災害について書き記しています。この前は、そのうち、第三の災害まで調べました。その時は、戦争と自然破壊による環境汚染が限界に達しています。海まで赤黒い血のように変わって死んでいきます。海が死ぬと、海の中のいのちのあるものも死んで、これは自然界の連鎖的な破壊につながります。また、川と水の源さえも汚染されてしまいます。水は人間の生存に絶対的なものです。
ところが、水の源さえも汚染されたので、人類の生存を脅かす大災害が起きるのです。汚染された水によって皮膚病と伝染病などが猛威を振るって、人々は飲み水がなくて死んでいきます。だんだん食糧も絶対的に足りなくなります。七年患難の間、権威を握っていた連合政府が何としてもこの問題を解決しようとしますが、人の力ではどうしようないのです。
このすべてが結局、公義による結果です。人間がこれまで行なった悪に対する報いなのです。神に立ち向かって神の名を汚して、数え切れない罪を積み重ねた実です。神様はこれまで忍びに忍ばれて、愛と憐れみを持って機会を与えてくださいました。しかし、定められた期限がくると、ついに公義のさばきが臨むのです。
神のさばきは真実で正しいです。決して偏ることがなく、私的な感情で公義を曲げることもありません。<詩篇89:14>に「義と公正は、あなたの王座の基。恵みとまことは、御前に先立ちます。」とあります。神様の真実で正しいさばきの前では、すべての真実が明るみに出されます。皆さんはその日を恐れてでなく、望みと喜びで迎えられますように。
次は、第四の災害について調べましょう。
<8-9節>に「第四の御使いが鉢を太陽に向けてぶちまけた。すると、太陽は火で人々を焼くことを許された。こうして、人々は激しい炎熱によって焼かれた。しかも、彼らは、これらの災害を支配する権威を持つ神の御名に対してけがしごとを言い、悔い改めて神をあがめることをしなかった。」とあります。
第三次大戦中には、核兵器をはじめ、途方もない威力の武器があちこちで使われます。そのため自然がひどく破壊されて、気候さえもずいぶん変わります。たとえば、今も地球温暖化を心配する声が大きいです。まして、七年患難が終りに近づくと、その程度がもっとひどくなります。想像を超える猛暑がやって来て、深刻な日照りと水不足で、人々はあちこちで倒れていきます。動物も例外ではありません。これを指して「人々は激しい炎熱によって焼かれた。」と表現しているのです。
ところで、このような現象の原因について「御使いが鉢を太陽に向けてぶちまけた。」とあります。これは、太陽と地球との関係と秩序が正常ではなくなる、という意味です。すなわち、太陽と地球との間に問題が生じるのです。太陽から来る、害になる光線をさえぎる力を、地球が失うようになります。そのうちの一つが、オゾン層の破壊です。
オゾン層とは、成層圏に広がっているオゾン濃度が高い、大気層のことです。(成層圏とは、だいたい地上10-50キロメートルまでを言う。)オゾンの濃度は、高度と季節、緯度によって変わります。オゾンはほとんど高度15-35キロメートルの間に存在します。
オゾンは、大気中では植物と動物にとって毒性が強い物質です。ですが、成層圏にある時は、地球の生物界になくてはならない重要な機能を果たします。オゾンは、太陽光線のうち、害になる紫外線を吸収して、生態系を守ると同時に、太陽エネルギーを吸収して成層圏を暖めます。こうして、生物が生きられるように、現在の気候を維持する重要な役割をします。
オゾン量1%が減ると、皮膚がんの発生率は2%増えると予測されています。オゾン量が3%減ると、アメリカだけで毎年皮膚がんの発生が約1万8000件増えるそうです。このようなオゾン層が少なくなることによって、紫外線を遮断する機能が急激に弱まり、地球に届く紫外線の量が増えます。その結果、皮膚がんが増え、皮膚の老化が早まり、眼の病気が増え、免疫機能が低くなり、農作物の収穫が減って、海の生物が被害を受け、地球環境がさらに汚染されるなどの被害が引き起こされます。
また、オゾン層が破壊されると、地球の気温が上がり、湿度と水の蒸発量に影響を及ぼします。これによって砂漠化が深刻になり、台風と洪水の被害も大きくなって、日照りの被害も大きくなります。
このすべてが、災害が入った鉢を太陽に向けてぶちまけたとき、この地上に起きる現象です。このように人が生きられない環境になることを指して「人々は激しい炎熱によって焼かれた。」と表現したのです。
ところが、このように極端な状況になっても、人々は自分の過ちを悔い改めません。かえってこのすべてを悔い改めるどころか、神を恨んで呪って、その名をけがします。神のせいにするのです。そして、人々は自分の生存のために、ますます自分の利益だけを追い求めていきます。人間の知識と技術を使って、生き残る方法を講ずるのです。しかし、すでに元に戻せる限界を超えたので、世はますます混乱に陥ります。それでも連合政府によって維持されていた秩序も破壊されて、連合政府もだんだん基盤が揺れるようになります。ついに連合政府の崩壊の兆しが見えてくるのです。
連合政府が強い力で支配していく時は、それでも不満勢力は静かでした。混乱していた社会秩序が回復されて、食糧と資源問題などが解決されたからです。ところが、今は連合政府がそういうものに責任が負えるところではありません。社会秩序もまた崩れていき、食糧や飲料水も供給されにくくなります。それぞれ自分の生きる道を探すのに忙しくなります。
こうなると、各国はそれ以上連合政府の統制と指示に従うよりは、自分の生存のために、各自の生きる道を探すしかなくなります。こういう状況が<10-11節>に出て来ます。「第五の御使いが鉢を獣の座にぶちまけた。すると、獣の国は暗くなり、人々は苦しみのあまり舌をかんだ。そして、その苦しみと、はれものとのゆえに、天の神に対してけがしごとを言い、自分の行ないを悔い改めようとしなかった。」とあります。
「獣」とは、七年患難の間、全世界を掌握する反キリストの勢力です。反キリストの代理人の役割をするのが、まさに連合政府です。この連合政府は、巨大なコンピュータを使って世界を統制して掌握していくと説明しました。このような連合政府、または、彼らが道具として使うコンピュータを指して「獣」というと言いました。
ところが、この獣の座に鉢をぶちまけます。「獣の座」とは、最も核心的な勢力のことです。全世界に災害が増え、社会の混乱が統制できなくなるにつれて、連合政府の首脳部でさえ、権勢と力を失っていきます。数多くのインフラと通信網などが破壊されて、それ以上コンピュータを使った統制も不可能になります。連合政府が統制していた世は、ますます混乱していきます。これを「鉢を獣の座にぶちまけた。すると、獣の国は暗くなり、」と言ったのです。
こうなると、これまで獣の政府に従っていた人々、また、彼らの道具となっていた人々は、なげいて悲しむようになります。自分たちの権勢が失われていくからです。これを指して「人々は苦しみのあまり舌をかんだ。」と表現しているのです。
「はれもの」とは、肉的な意味で、実際にはれもののような皮膚病などで苦しむという意味もありますが、これから自分たちの権勢と力が失われて、自分たちの暮らしが脅かされるので苦しむ、という意味もあります。はれものができると膿が出るように、連合政府が内部で膿んでいくという意味です。
このようになっても、相変わらず反キリストの勢力は天を恨むばかりです。このように苦しくなった原因を、天のせいにして、神をもっとけがしていくのです。これがつまり、悪い人々の姿です。自分の悪で問題が起こっても、それを何としてでも他の人や周りのせいにしょうとするのです。自分の過ちを覆うために、もっと大きい悪を行なうのです。
<12節>に「第六の御使いが鉢を大ユーフラテス川にぶちまけた。すると、水は、日の出るほうから来る王たちに道を備えるために、かれてしまった。」とあります。「川の水がかれてしまった。」とは、獣、すなわち、連合政府が力と権威を失うことを意味します。そして、その理由は、連合政府の経済的な支配力が急激に弱まるからです。
事実、連合政府が全世界を握った根本的な力は経済力でした。その経済力の背景は、まさに資源、その中でも石油でした。第三次世界大戦で、結果的に連合政府は中東地域への支配力を握ります。それはすなわち、石油資源に対する支配力です。
ところが、本文の「鉢を大ユーフラテス川にぶちまけた。すると、水はかれてしまった」とは、石油資源が枯渇していくという意味です。これは、連合政府が力と権威を失うことを意味します。深刻な災害によって、石油の需要はますます増えるのに、かえって石油資源は底を尽きます。この事実は直ちに全世界に知られて、各国は石油を確保しようと血眼になります。これまでは資源の分配も連合政府が前に立って処理しましたが、今は違います。石油資源が枯渇していくという知らせ に、国々は少しでも多く石油を確保するために、あがくようになります。
その上、残っている石油資源も、今はまともに分配されません。連合政府も、自分たちがまず生きなければならないので、自分たちと関連ある国に優先的に石油を供給します。すると、相対的に疎外される地域が出て来ます。不満がたまって、結局噴き出し始めます。
これに加えて、これまでそっとしておいた問題に対する不満も、あちこちから噴き出してくるのです。連合政府が不公平にしていたことを、それまでは我慢してそっとしておいたけれど、その時はそういう問題まで一緒に噴き出してくるのです。これが結局、戦争にまでなります。
「日の出るほうから来る王たちに道を備えるために、」とは、中東地域を中心にもう一度戦争の気配がし始めることを意味します。以前は、それなりに強大だった国々が、これまで連合政府に協力していたことを破って、連合政府に立ち向かうのです。自国の利益のために少し残った石油資源を確保しようと、戦争までも辞さなくなります。これ以上連合政府に協力することが、何の益にもならないと判断したからです。これには、この機会に世界の主導権をもう一度握ろうとする意図も含まれています。
<13-14節>に「また、私は竜の口と、獣の口と、にせ預言者の口とから、かえるのような汚れた霊どもが三つ出て来るのを見た。彼らはしるしを行なう悪霊どもの霊である。彼らは全世界の王たちのところに出て行く。万物の支配者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである。」とあります。
ルシファーに支配される汚れた霊どもが世の混乱を加えています。このような汚れた霊どもが「竜の口と、獣の口と、にせ預言者の口とから出て来る」とあります。
「竜」は、悪い霊の世界でルシファーの代わりに闇を支配していく、実質的な権力を持っています。竜の口から出て来る汚れた霊は、この地上の悪い者を支配して惑わしていきます。ところが、この時は、特に竜の口から出てくる汚れた霊が、イスラエルのリーダーに働きかけます。
次に、「獣」とは連合政府のことですが、ここではその首領を指します。「獣の口から汚れた霊が出て来る」とは、その首領の口から出る言葉で人々を惑わして、闇に引きずっていくという意味です。
最後に、「にせ預言者」とは、七年患難の時、連合政府と結託する宗教の指導者を意味します。うわべでは神を拝むふりをしますが、実質的にはルシファーに働きかけられて人々を惑わす勢力です。彼の口から汚れた霊が出て来て、人々を惑わしていくのです。「彼らは悪霊どもの霊である」とあるように、彼らは闇と悪に属する霊で、混乱と戦争と破壊を起こします。
「彼らは全世界の王たちのところに出て行って、戦いに備えて彼らを集める」とあります。父なる神様の定められた時点になると、このようにもう一度戦争が起きるのです。この戦争は、表面では石油資源をめぐる戦争です。ですが、内面では、それまでにたまっていたいろいろな不満が表に出たものです。
強力な連合政府によって統制されていたのに、どうしてこのように突然、戦争にまでなるのかと、いぶかしく思うかもしれません。しかし、連合政府がそれほど強い力が発揮できたのは、ある程度力がある国々が協力してくれたからです。たとえば、七年患難の初期には、強い力を持っていた中国とロシアが連合政府の肩を持ってくれたので、アメリカも協力するしかありませんでした。もちろん、連合政府の力が大変強かったこともありますが、その政府に協力することが自分たちの利益にも合うので、黙って従っていたのです。七年患難の混乱を安定させて、それでも経済的な利益を得るためには、強力な権力集団に協力しなければならなかったのです。
ところが、再び世界が混乱すると、以前、強大だった国々も、それぞれ自分の生きる道を探すようになります。これまでいくら力が衰えても、相変わらず大きい力を持った国々があります。こういう国々が連合政府に反対して、もう一度自分たちが連合して立ち向かうのです。連合政府が約束した経済的な恩恵が、それ以上保障されないことがわかったので、自ら方法を探すのです。
それとともに、この機会に連合政府を押し倒して、自分が世界覇権を握ろうという野心を抱きます。初めから自分の利益のために集まった国々なので、また自分の利益のために散るようになります。このように七年患難の終わりには、全世界が再び戦争のうずに巻き込まれて、混乱に陥ります。
<15節>に「――見よ。わたしは盗人のように来る。目をさまして、身に着物をつけ、裸で歩く恥を人に見られないようにする者は幸いである。――」とあります。本当にどんな人々がこのような七年患難の苦しみに落ちないのか、戒めてくださるみことばです。つまり、花嫁の備えをするべきだと言われているのです。
花婿なる主を迎えて天国に入るためには、それにふさわしい礼服を着なければなりません。「裸で歩く」とは、花嫁の資格を備えていない、という意味です。「着物」は「人の心」を意味します。「花嫁の礼服を着る」とは、「心の割礼をして、義に至る」という意味です。心の割礼をしない人は、みことばどおり行なわないから、心が相変わらず罪と悪で満ちていて、暗やみの中に生きていきます。これがすなわち、霊的には、裸で歩く恥を人に見られることです。
人がうわべで美しく華麗な着物を着たからといって、それがまことに美しいのではありません。心の割礼をしないので、相変わらず罪と悪をいだいているならば、これはうわべでいくら良い着物を着ていても、神様のほうからご覧になる時は、裸で歩く恥を見られているようなものです。したがって、皆さんは、肉的な容貌の美しさではなく、心の美しさを耕して、義の着物を着られますように。
<黙示録19:8>に「花嫁は、光り輝く、きよい麻布の衣を着ることを許された。その麻布とは、聖徒たちの正しい行ないである。」とあります。暗やみが少しもない天国では、きよい麻布の衣を着ますが、その麻布とは「聖徒たちの正しい行ないである。」とあります。天国は、神のことばどおり行なって、罪で染まった肉の汚い衣を脱ぎ捨てて、美しい礼服である義の衣に着替えた人だけが入れる所だからです。
したがって、花婿なる主を迎えて美しい花嫁として天国に入るためには、必ず心の割礼をして、花嫁の礼服を着なければなりません。そのためには、霊的に目を覚ましていなければなりません。
<マタイ24:42-44>に「だから、目をさましていなさい。あなたがたは、自分の主がいつ来られるか、知らないからです。しかし、このことは知っておきなさい。家の主人は、どろぼうが夜の何時に来ると知っていたら、目を見張っていたでしょうし、また、おめおめと自分の家に押し入られはしなかったでしょう。だから、あなたがたも用心していなさい。なぜなら、人の子は、思いがけない時に来るのですから。」とあります。
目を覚ましている信仰生活をするにはどうしたらよいのか、次に時間に調べましょう。
結論
愛する聖徒の皆さん、信仰生活の年輪が重なっていくとき、最も注意しなければならないのが、まさになまぬるい信仰です。頭では多くを知っているけれど、いざというと行ないが伴わない信仰、そして、だんだん世と妥協して世にはまっていく信仰、このような信仰を警戒しなければなりません。
<黙示録3:18>を見ると、このようになまぬるい信仰を持った人々に向かって、主が言われます。「わたしはあなたに忠告する。豊かな者となるために、火で精練された金をわたしから買いなさい。また、あなたの裸の恥を現わさないために着る白い衣を買いなさい。また、目が見えるようになるため、目に塗る目薬を買いなさい。」とあるのです。
この地上の金でなく、霊的な意味の金、すなわち、変わらない信仰を買わなければなりません。白い衣、すなわち、聖なる行ないをしなければなりません。世のものをながめているうちに見えなくなった目を、永遠の天国だけを見つめる目に代えなければなりません。
万が一にもこのみことばに当たる聖徒がいるなら、今回の夏のキャンプを祝福の機会とされますように。それで、初めの行ないと初めの愛を取り戻さなければなりません。また、そうでない聖徒であっても、夏のキャンプで霊的に満たされて、聖霊の熱い働きを体験する、幸せで尊い時間になりますように。それで、主がいつ私たちを連れに来られても、喜んで大胆に迎えられるすべてのマンミンの聖徒になられますよう、主の御名で祝福して祈ります。
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