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Title
創世記講解(23)
Speaker
堂会長 イ・ジェロク 牧師
Bible
創 1:2
Date
2010-02-05
[本文]
[創世記1:2]
「地は形がなく、何もなかった。やみが大いなる水の上にあり、神の霊は水の上を動いていた。」
愛する聖徒の皆さん、「創世記講解」二十三番目の時間です。
この前は、本文に含まれた霊的、肉的な意味を説明しました。霊的には、ルシファーの反乱と、その当時の御父の神の心、そして、反乱が平定されるまでのことをすべて含めて表現したのです。肉的には、神が人間耕作の基になる場所である地球を造られた過程が、この節に含まれているのです。神は地球を創造されたとき、肉の秩序に従って基を定められました。そして、神の御座から出てきたいのちの水を地球に引いて、完全におおわれました。地球は、羊水の中の胎児のように、いのちの水に浸かって六日創造の初日を待ちます。このような初期地球の姿に関する、興味深い資料を二つ紹介いたします。[別添資料①②]
聖徒の皆さん、[ヘブル3:4]にも「家はそれぞれ、だれかが建てるのですが、すべてのものを造られた方は、神です。」とあります。みすぼらしく見えるわらぶきの家から、世界最高(828m)のビル、ブルジュ・ハリファに至るまで、家は、それぞれ建てた人が必ずいます。偶然にひとりでにできた建物は一つもありません。もしある人がある建物を指してこう言うなら、いかがでしょうか? 「あの建物は長い間、空中のちりがたまって、ひとりでにできました。」「あれは、ずいぶん昔、火山が爆発したとき、空から火山灰が落ちて、偶然にあんな形に積まれました。」こう言われると、「ああ! そうなんだ。そういうこともあるんだ」と思う人がいるでしょうか? 当然、「とんでもない」と思うでしょう。
ところが、一つの建物よりはるかに複雑で、正確な秩序に従って動いているこの地球が、偶然にひとりでにできたという理論を主張する人々がいます。いつの時か宇宙にビックバンがあって、それによって太陽がまず造られて、その次に太陽系の惑星が造られたというのです。
しかし、実際は、聖書に記されているように、地球が一番先に創造されて、太陽と月と星はその後に創造されました。地球は「六日創造」の前に造られて、太陽と月と星は第四日に創造されました。したがって、地球が創造されたとき、私たちの銀河系には、地球のほかにはどんな星もなかったのです。私たちの銀河系のほかには、星がありました。
[イザヤ40:26]に「目を高く上げて、だれがこれらを創造したかを見よ。この方は、その万象を数えて呼び出し、一つ一つ、その名をもって、呼ばれる。この方は精力に満ち、その力は強い。一つももれるものはない。」とあります。
神は確かな目的と意図をもって地球を創造されました。建物一つを建てても、ほとんど設計者がいて、設計図があります。このように、神が地球を創造された時も、完ぺきな設計図を持っておられました。その設計図は、紙の上に描かれたのでなく、神の心の中にありました。神は、その設計図のとおり、驚くべき知恵と創造の力で地球を造られたのです。
科学が発達しながら、宇宙がどれほど秩序正しく動いているのか、明らかにされています。科学が知らせてくれる客観的な事実をへりくだった心で受け入れれば、創造主がおられることが悟れます。決して偶然に「そのように」なったのではなく、誰かが初めから何かの目的を持って「そのように」造ったことがわかるのです。
それで、[ローマ1:20]には「神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。」とあるのです。
地球には、神の創造の証拠が本当に多いですが、その中から、いくつかを紹介します。
第一、地球の大きさです。
もし、地球の大きさが今より10%小さくなるなら、地球には、生命体が生きられないそうです。今より小さくなれば、重力が小さくなって、地球を囲んでいる大気圏も小さくなります。大気は宇宙の影響による深刻な温度変化を調節する役割をします。したがって、大気圏が小さくなると、その結果、地球はほとんど雪と氷でおおわれるか、あるいは砂漠に変わることもあります。創造主の神は、地球に生命体が生きられる環境を造るために、今の大きさに設計して創造されました。
第二、地球と太陽との間の適切な距離です。
参考までに、太陽系には、太陽を中心に八つの惑星があります。太陽から順番に、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星があります。以前は、冥王星も惑星と言われましたが、2006年に除かれました。
太陽の表面温度は約5700度であり、この太陽から輻射エネルギー、すなわち太陽熱が、太陽系の惑星に伝えられます。それで、惑星が太陽から近いほど温度が高くなり、遠いほど低くなります。たとえば、地球より太陽に近い金星は、平均温度が400度を超えます。また、地球より太陽から遠い火星は、平均温度がマイナス40度と言われています。そして、火星は一日の温度差が非常に大きいです。火星の赤道部分は、一日にも、温度が最高30度から最低マイナス80度まで下がります。一日の温度がこのように違う所で、人が生きることはできないのです。
一方、地球の平均温度は約15度です。ところが、仮に地球の平均気温が2度だけ上がっても、極地方の氷が溶けて、生命体の30%が絶滅するそうです。仮に5度上がったら、ニューヨークと東京が、海に沈みます。これは何を意味するでしょうか?
神は地球と太陽の距離を、生命体が生きられるほどの間隔にあらかじめ決められたということです。すべてをご存じだったので、一番適切な位置に地球と太陽を置かれたのです。もちろん、太陽が地球より後で創造されたので、地球を基準に太陽の位置を決められました。
太陽系のすべての惑星は、太陽を中心にして一定の周期に一回りします。これを公転と言います。地球の公転周期は1年です。地球が太陽を中心に公転する軌道は、ほとんど円形に近い楕円形です。
神は地球の公転軌道を円形に近いようにして、1年間の温度変化が適切な範囲で調節されるようにされました。季節によって温度変化はありますが、冬や夏にも生命体が生きられる範囲で調節されるようになさったのです。
第三に、地球の自転速度と自転軸も、神の創造の証拠です。
地球はそれ自体も一日に一回、回ります。これを自転と言います。ところが、この自転速度も、神の設計に従って決められました。もし自転速度が今より十倍遅くなるなら、すべての植物が夜には凍ってしまい、昼間には太陽の光に焼けてしまうそうです。
地球は公転軌道の平面に対して、垂直軸が23.5度傾いています。これを自転軸とも言います。簡単に言うと、地球は真っすぐに立っているのではなく、少し傾いて自転と公転をします。仮に地球がこのように傾かなかったなら、今のような四季はなくなります。それで、結果的に生命体が生きにくい環境になるのです。
第四に、地球には保護膜があります。
太陽系の惑星には、太陽から光と熱が伝えられます。ところが、太陽は生命体に害になる放射能を含んだ小さい粒子も一緒に発散します。これを太陽風と言います。もしこの太陽風が地球に直接吹きつけるなら、地球では生命体が生きられなくなります。
しかし、地球には、この太陽風を防ぐ安全装置があるのです。簡単に言うと、地球はそれ自体が巨大な磁石のような性質を持っています。「バンアレン帯」という磁気圏が地球を取り巻いていて、太陽風の有害な放射線を遮ってくれるのです。神が地球で人間耕作をしようと、このように安全装置を作られたのです。
もう一つの安全装置があります。それはオゾン層です。オゾン層は地表面から25キロの高さにあります。これは太陽からの紫外線をずいぶん遮断してくれます。人が太陽の光にさらされると、肌が焼けるのは、まさにこの紫外線のためです。もしオゾン層でこの紫外線を遮断しないなら、過度な紫外線のゆえ、人体には皮膚がんなど、深刻な病気が生じることもあります。ところが、オゾン層で紫外線を遮断してくれるので、一部だけが地表面に達するのです。若干の紫外線は、私たちの人体にビタミンDが生成されるのを助けてくれます。
地球の大気圏も、保護膜の役割をします。実際、大気圏には、宇宙空間から毎日数千万個の隕石が、時速18万キロの速度で入ってきます。ひょっとして隕石が小さくても、落ちる速度が非常に速いので、地球表面にそのまま落ちれば、大きい影響を与えることもあります。ところが、ほとんどの隕石は大気圏で燃えてなくなります。たまに一回ほど、まだ燃え尽きなかった隕石が地球に落ちることがあるだけです。
毎日、数千万の隕石が地球のあちこちに落ちるなら、これもやはり、生命体に害になるでしょう。神は、このように、地球にいろいろな安全装置と保護膜を造って、生命体が生きられるようにされたのです。
ところが、地球と大きさがほとんど同じ金星には、このような安全装置が全くありません。したがって、太陽風や紫外線のような有害な成分にそのままさらされて、生命体が生きられません。
神が、地球を創造された証拠を、もう一つご紹介します。
第五の証拠は、水です。
この前も、水について語りました。生命体に必要な、十分な水を備えたところは、全宇宙で地球のほかには見つかっていないのです。
この水は、まことに神秘なものです。水は、ほかのほとんどの物質とは違って、固体が液体より密度が低いです。これは、同じ体積の氷と水のうち、氷のほうが軽いという意味です。それで、固体である氷を水に入れれば、水に沈むのでなく浮きます。
もし氷が水に沈んだら、極地方の海の生命体はみな死んでしまうでしょう。ところが、水が氷になれば、表面に浮くので、極地方の海の氷の層も、上のほうからできます。それで、氷によって外部から遮られた水の中は、むしろ温度がプラスに維持できるのです。このような原理で、極地方の海の中でも、生命体が生きられるのです。
そして、神は地球の海水が適切な塩分を含むようにされました。これは、長い時間が流れても、水が腐敗しないようにされる神の知恵です。溜まった水が腐るのは、基本的な常識です。器に水を長く入れておくと、水が自然に腐ります。地球の水も、地球という大きい器に入れられた水です。したがって、長い時間が経つと、海水も腐ることがあります。
しかし、海水には塩分があって、腐敗を防ぐのです。川の水は流れているので、塩分がいらないけれど、海水は溜まっているので、塩分が必要なのです。もちろん、引き潮と上げ潮の働きによっても、海水は腐敗しません。
そして、引き潮と上げ潮は、月があるから起こるのです。
神が地球の衛星として月を創造されたのも、地球にどうしても必要だったからです。
月に関する創造の摂理については、月を造られる部分で、詳しく説明いたします。
聖徒の皆さん、神は確かな目的と意図をもって、地球を設計して、驚くべき知恵と力で地球を造られました。神が地球を創造された目的は、人間耕作をするために最適の環境を造ることでした。
一方、地球以外の惑星は、生命体が生きる必要はないので、神はその形だけを造って、それ以上手をつけられませんでした。だからといって、他の惑星が全く意味もなく存在するのではありません。他の惑星がそれぞれの位置にあるので、太陽系が全体的にバランスをとって、地球にも適切な影響を及ぼすのです。
本当に心が良い人々ならば、このような事実だけよく調べても、創造主がおられることが悟れます。「本当に地球は全能者によって精巧に造られたんだ!」と、創造主がおられることを認めるはずなのです。
愛する聖徒の皆さん、きょうの本文の地球創造や、今後展開される「六日創造」を完全に理解するためには、時間の概念も知らなければなりません。科学者たちは地球の年齢が約46億年になったと言っています。
一方、創造論を信じる人々は六千年だと言っています。この二つのうち、はたしてどちらが正しいでしょうか? また、神はたった六日という短い時間に、どうしてあれほど驚くべき創造のみわざを全部施せたのでしょうか?
これらについて正しく知るためには、霊の世界の時間の流れを知らなければなりません。霊の世界の時間の流れと、この肉の世界の時間の流れは違います。
これを暗示するみことばが、まさに[第二ペテロ3:8]です。「しかし、愛する人たち。あなたがたは、この一事を見落としてはいけません。すなわち、主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです。」とあります。
これには、神がまことの子どもを得るために、永い歳月を待たれるという霊的な意味も含まれています。そして、神がおられる霊の世界と、この肉の世界の時間の流れが違うことを知らせてくれるのです。
もちろん、「一日は千年のようであり」とあるからといって、二つの世界の時間の比率が必ず「一日」対「千年」だという意味ではありません。それほど時間の流れに大きな差があるということを知らせてくださったのです。聖徒の皆さんが覚えることは、霊の世界と肉の世界のうち、「霊の世界のほうが時間の流れが速い」ということです。
このような差は、二つの世界を客観的に見る時だけ感じられます。霊の世界にいる存在と、肉の世界にいる存在が、それぞれの空間で感じる一日の長さは同じです。ところが、もし肉の世界から、霊の世界に行って、一日を過ごして再び肉の世界へ帰ってくるなら、状況は変わります。霊の世界でたった一日を過ごしたのに、肉の世界に帰ってみると、一日以上の長い時間が流れたのです。
仮にそれを10年としてみましよう。霊の世界で一日が流れたのに、同じ期間に肉の世界では10年が流れました。これは、言いかえれば、肉の世界で10年かかることが、霊の世界では一日かかったのと同じです。それで、霊の世界のほうが肉の世界より時間の流れがはるかに速いです。
聖徒の皆さんが、時間の概念に関して覚えること、第二を語ります。六日創造の以前までは、この肉の世界も、霊の世界と同じ時間の流れに乗っていたということです。言いかえれば、本文[2節]の地球創造のみわざは、確かに肉の世界のことですが、霊の時間の流れでなされたということです。
したがって、神が初期の地球を創造して、いのちの水に浸るようにされた期間が、霊の時間では短かったとしても、肉の時間では非常に長かったということです。地球自体は肉の世界にある物質なので、霊の時間の流れに乗ったとしても、「肉の年齢」はそのままとったのです。
科学者たちは地球の年齢が約46億年だと言います。この主張が正確だとは言えないけれど、地球の実際の年齢が多いのは事実です。霊の時間ではいくらも経たなくても、肉の時間では非常に永かったからです。今、説明したこの期間がそうであり、もう一度、そのような期間がありました。それは、アダムとエバがエデンの園に住んでいた期間です。これについては後で説明いたします。
時間の概念に関して覚えることの第三は、六日創造が始まってから、肉の世界は肉の時間の流れに乗るということです。したがって、六日創造のみわざは今、私たちが感じる一日の時間概念の六日にかけてなされたのです。
神は、なぜあえてこの肉の世界が六日創造からは肉の時間の流れに乗るようにされたのでしょうか? それは、肉の世界の秩序に従うためです。六日創造は肉の世界の本格的な始まりです。したがって、肉の世界には肉の属性に合う時間の概念が必要になります。
それでは、あれほど驚くべき創造のみわざが、どうしてたった一日でありえたのでしょうか? たとえば、創造の第三日には、海と地がわかれて、地は種類にしたがって植物を芽生えさせました。また、第五日には、魚と鳥が創造されました。どうしてたった一日でこれらのみわざが可能だったのでしょうか?
それは、神が地球を霊の空間で覆って、創造のみわざを施されたからです。霊の空間がおおわれると、その中は霊の時間の流れに乗ります。先に「肉の世界では長くかかることが、霊の世界でははるかに短くなる」と言ったことを覚えているでしょうか? このように、時間の流れが速い霊の空間で、肉の世界をおおうことができるのです。すると、霊の空間がおおわれたところだけは、さらに速い時間の流れに乗れます。
たとえば、[民数記17章]を見ると、アロンの杖が、一日もたたない間、芽をふき、つぼみを出し、花をつけ、アーモンドの実を結んでいた、とあります。肉の世界では、生きている木であっても、実を結ぶまでは数か月かかります。ところが、聖書には、杖が、一日も経たなかったのに、そのようになったと書いてあります。まさにその時、アロンの杖に霊の空間がおおわれて、霊の時間の流れが適用されたのです。
この教会に、数え切れないほど現れる創造の力のみわざも同じです。たとえば、このような証しがたくさんありました。誰かが骨が折れて、祈りを受けてから確認のためにすぐレントゲンを撮りました。すると、すでに骨がついて、折れた痕跡も見つからなかったというのです。
常識的に、折れた骨が正常になるには数週間、または数か月間もかかります。ところが、霊の空間がおおわれて、創造の力のみわざが起きると、とても短い時間に正常に回復しました。
六日創造のみわざも、まさにこのような原理だったのです。もちろん、六日創造の始まりから、肉の世界全体は肉の時間の流れに乗りました。しかし、創造のみわざが起きたところには、霊の空間がおおわれて、そこは霊の時間の流れに乗ったのです。
これについて、次の時間から、もっと詳しく語ります。
愛する聖徒の皆さん、きょうは、神が地球を創造された証拠と、時間の概念について説明いたしました。[ヘブル11:3]に「信仰によって、私たちは、この世界が神のことばで造られたことを悟り、したがって、見えるものが目に見えるものからできたのではないことを悟るのです。」とあります。
父なる神は、私たちが創造のみわざを完全に信じられるように、数多くの創造の証拠を現してくださいました。万物に神の力と神聖が宿るようにされただけでなく、驚くべき創造の御力を現してくださいます。そして、創造のみわざについても、このように詳しく解き明かしてくださるのです。
したがって、聖徒の皆さんは、無から有の創造を信じる霊の信仰を完全に持ちますように。それで、毎日信仰が成長して、キリストの満ち満ちた身たけにまで達しますよう、主の御名によって祝福して祈ります。
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